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特定技能「航空」とは?

2024.10.21新着情報一覧

今回は特定技能の分野の一つである航空についてまとめていきます。

観光業の拡大とともに日本の航空業界は、特に空港の地上支援業務や航空機の整備業務において深刻な人手不足に直面しています。

主な理由として、労働力の高齢化、若年層の確保の困難、国際線の増加などが挙げられます。

特定技能のビザを取得することでどのような業務に従事できるのか、必要な条件等についてまとめていきます。

 

1.業務内容

大きく分けて2つの区分となっており、それぞれの区分における業務内容は以下の通りです。

・空港グランドハンドリング区分

指導者やチームリーダーの下に行う航空機地上走行支援業務、手荷物・貨物取扱業務、手荷物・貨物の航空機搭降載業務、航空機内外の清掃整備業務、その他付随業務に従事

・航空機整備区分

国家資格整備士等の指導・監督の下、機体や装備品等の整備業務のうち、空港に到着した航空機に対して次のフライトまでの間に行う運航整備、通常1~1年半毎に実施する、約1~2週間にわたり機体の隅々まで行う機体整備、航空機から取り下ろされた脚部や動翼、 飛行・操縦に用いられる計器類等及びエンジン等の装備品・原動機整備、などといった基礎的な作業、その他付随業務に従事

 

その他付随業務に関しては、「当該業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務に付随的に従事することは差し支えない」とされており、付随業務に当たり得るものとして、事務作業、作業場所の整理整頓や清掃、積雪時における作業場所の除雪が想定されています。

 

2.業務可能な場所

空港グランドハンドリング業務で特定技能外国人を受け入れる場合、空港管理規則に基づく構内営業承認等を受けた事業者でなければ受入れができません。

また航空整備業務で受け入れる場合には、航空法に基づく航空機整備等に係る認定事業場を有する事業者である必要があります。

 

3.協議会について

航空分野において、国土交通省により協議会が設置されており、特定技能外国人を受入れるにあたって、受入れ機関は協議会の構成員になる必要があります。

協議会へは特定技能人材の在留申請を行う前に加入する必要があるため、受け入れたい時期に合わせて、協議会の加入を進める必要があります。

なお、この分野では特定技能人材の管理・支援を行う登録支援機関も協議会に加入する必要があるため、支援委託をする登録支援機関が協議会に入っているか、今後加入は可能か等を確認する必要があります。

 

4.特定技能1号ビザ取得の条件

特定技能1号の資格を取得するためには、主に次の2つの要件を満たす必要があります。

・技能試験の合格

対象となる職種に関連した技能試験に合格する必要があります。

試験の内容は、空港グランドハンドリング区分の技能試験は、主に空港で行われる地上支援業務の基本的な知識や技術が求められます。

主な内容は、手荷物取り扱い業務や航空機の誘導・牽引業務等に関する知識、安全規定・法規の知識等を問うものになっています。

航空機整備区分の技能試験は、航空機の安全運航を確保するための高度な整備技術と知識が求められます。

主な内容は、機体整備の基本操作、機体点検手順、使用機器・工具の操作方法、法規・規則に関する知識を問うものとなっています。

基本的に筆記試験と実技試験の両方が実施されることが一般的です。

・日本語能力試験の合格

現場では日本語でのコミュニケーション能力が必要であり、日本語能力試験(JLPT)N4以上、日本語基礎テスト (JFT-Basic)相当以上の日本語スキルを証明する必要があります。

航空分野は安全が非常に重視される業界であるため、試験内容も厳格に設定されており、確かな技能を持つ外国人労働者が求められています。

 

5.在留資格の期間と条件

特定技能1号の在留資格は、最長5年間の就労が可能です。

この期間中に、働く企業や職場環境を変更することも可能ですが、その際には新たな職場が特定技能の認定を受けている必要があります。

なお、「航空分野特定技能2号評価試験」又は、「航空従事者技能証明」の合格、空港グランドハンドリング区分では現場において技能者を指導しながら作業に従事した実務経験、航空機整備区分では現場において、専門的な知識・技量を要する作業を実施した3年以上の実務経験をそれぞれ満たすことで特定技能2号への移行が可能になり、さらなる長期滞在や家族帯同も認められます。

 

.給与と労働条件

賃金や福利厚生は通常の日本人の現場従事者と同等、もしくはそれに準ずる額が支払われます。

基本的には、労働基準法に基づき、労働時間や休憩時間、残業代などが適用されるため、日本人労働者と同等の待遇が保障されています。

また雇用契約は、基本的にフルタイムでの直接雇用になります。

 

 

日本の航空業界は、国際線の増加や人手不足の影響で、外国人労働者の需要が高まっています。特に、空港での地上支援業務や整備士は専門的な知識と技能が求められるため、即戦力として期待されています。

航空分野での特定技能は、これらの職務に興味がある外国人労働者にとって、日本でのキャリアチャンスを広げるものとなっています。

今後の人材獲得のために、ぜひ参考にしてみてください。

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