日本語能力試験とは?
2024.12.03新着情報一覧
外国人雇用を行っている企業様が、どのレベルの人材が欲しいかを決めるための指標としてよく用いられるのが日本語能力試験です。
今回はこの試験の概要やレベル、試験内容についてまとめていきます。
・日本語能力試験(JLPT)について
日本語能力試験(JLPT: Japanese-Language Proficiency Test)は、日本語を母国語としない人々の日本語能力を測定するための試験です。年に2回(7月と12月)、日本国内外で実施されており、留学や就職活動、永住申請などで広く活用されています。
・試験のレベル
JLPTは5つのレベルに分かれており、N5が最も基礎的なレベル、N1が最も高いレベルです。それぞれのレベルの概要は以下の通りです。
N1(最上級)
- 難易度: 非常に高い(大学の講義や専門的な内容を理解できるレベル)
- 試験内容:
- 高度な読解(抽象的な文章や専門的な内容の理解)
- 難解な聴解(速いスピードや複雑な話題の理解)
- 適する人: 日本語を使って専門的な仕事をしたい人や大学・大学院で勉強したい人
N2
- 難易度: 上級
- 試験内容:
- 新聞や雑誌の記事、ビジネス文章の理解
- 日常的な話題から少し専門的な話題までの聴解
- 適する人: 日常会話だけでなく、職場での日本語使用を目指す人
N3
- 難易度: 中級
- 試験内容:
- 日常会話や一般的な文章の理解
- やや速いスピードの聴解
- 適する人: 日本での生活にある程度慣れ、日本語でのやり取りを深めたい人
N4
- 難易度: 初級
- 試験内容:
- 簡単な会話や文章の理解
- 基本的な聴解
- 適する人: 簡単な日本語での意思疎通ができるようになりたい人
N5(最基礎)
- 難易度: 初歩
- 試験内容:
- 簡単な単語やフレーズの理解
- 日常的な挨拶や簡単な会話の聴解
- 適する人: 日本語を学び始めたばかりの人
・試験の構成
試験は以下の3つのセクションで構成されています(N1~N3)。N4とN5では若干異なります。
- 言語知識(文字・語彙・文法)
- 漢字や語彙、文法の理解を測ります。
- 文の構造や正しい言葉の選び方を問われます。
- 読解
- 文章を読んで、内容や主旨を理解する力を測ります。
- 文章の種類は、短いものから長いものまで多岐にわたります。
- 聴解
- 音声を聞いて内容を理解する力を測ります。
- 会話や説明、指示などが出題されます。
・合格基準
- レベルごとにスコアの合格基準が異なります。
- 全体の得点に加え、各セクション(言語知識、読解、聴解)で最低限の得点が必要です。
- 例:N1の合格ラインは総得点100点以上(満点180点)、かつ各セクションで一定得点以上が求められます。
・申し込みと試験日
- 試験日: 毎年7月と12月の第1日曜日
- 申し込み方法:
- 日本国内: 日本語能力試験公式ウェブサイトでオンライン申し込み
- 海外: 現地の試験実施機関で申し込み
- 受験料: 日本国内では約7,500円(レベルによって異なる場合があります)
・役立つポイント
- 就職: 日本企業ではN2以上が求められることが多い。
- 留学: 大学や専門学校ではN2~N1が必要。
- 永住申請: N1やN2が有利になることがあります。
以上が日本語能力試験のまとめになります。
どのレベルでどのくらいの日本語能力があるのかを理解したうえで基準を設けることが重要です。