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外国人材の雇用を検討している建設分野の人事担当者の方へ

2025.07.21新着情報一覧

建設分野の特定技能制度における「JAC」の重要性と活用ガイド

 

人材不足が深刻化する建設業界では、特定技能制度を活用して外国人材を受け入れる企業が増えています。

今回の記事では、特にメイクワンでご紹介事例の多い建設分野に焦点を当ててご紹介します。

建設分野での特定技能外国人の受け入れには、他業種とは異なる「JAC(建設特定技能受入協議会)」への加入義務という重要な要件があります。

 

このJAC制度を正確に理解し、適切に対応することが、スムーズな外国人材の受け入れと定着には不可欠です。

本記事では、JACの基本情報から加入時の実務ポイント、そして制度の最新動向への備えまでを詳しく解説し、建設分野での特定技能外国人受け入れを成功させるための実践的なヒントをお届けします。


 

建設分野における特定技能外国人受け入れの要件

 

建設分野で特定技能外国人を雇用するには、国が定めた独自の受け入れ基準を満たす必要があります。

主な要件は以下の通りです。

  • 対象作業分野の限定: 受け入れ可能な作業分野は、国土交通省が定める特定の作業種別

(例:型枠施工、鉄筋施工、左官、とび、土工、配管、内装仕上げなど)に限られます。これらは建設業で特に人手不足が深刻な分野であり、一定の技能と実務能力が求められます。

  • 建設キャリアアップシステム(CCUS)への登録: 外国人材の技能や就労履歴を可視化し、キャリア管理を支援するCCUSへの登録が義務付けられています。これは、特定技能外国人の技能レベルを適切に評価するために不可欠です。
  • JAC(建設特定技能受入協議会)への加入: 最も重要な要件の一つが、JACへの加入です。

JACは、外国人材の就労環境や育成状況をモニタリングし、業界全体の健全な受け入れ体制を維持するために設立されました。

すべての受け入れ企業はJACに加入し、適正な管理と報告義務を果たす必要があります。

  • 就労計画書の提出と日本語・生活支援: 就労計画書の提出だけでなく、日本語指導や生活支援といったソフト面での体制整備も求められます。人材の受け入れにとどまらず、「育成」と「定着」まで含めたきめ細やかな支援が必要です。

 

JACと他分野の違いとは?

 

特定技能制度は16の産業分野で外国人労働者の受け入れを可能にしていますが、

中でも建設分野は制度的な管理が最も厳しい領域の一つです。

他分野では業界団体への加入は努力義務にとどまるケースが多いのに対し、建設分野ではJACへの加入が法律上の「義務」として明確に定められています。

この違いの背景には、建設業の多重下請け構造や、安全・技能面のリスク、現場ごとの管理の難しさがあります。

外国人材が安心して就労できる環境を整えるためには、業界全体での監督と情報共有が不可欠であり、その役割をJACが担っているのです。

JACに加入することで、企業は技能水準や就労状況に関する報告義務を負い、定期的なモニタリングを受けることになります。

また、教育訓練や生活支援、日本語能力の強化など、受け入れ企業に求められる支援内容も明文化されており、実質的に「育成機関」としての責任も担うことになります。

一方で、JACに加入することで得られるサポートもあります。

例えば、制度運用に関する最新情報の提供や、トラブル対応の相談窓口、ガイドラインの提供など、単独の企業では対応が難しい部分を補完してくれる体制が整っています。

このように、JACは単なる形式的な制度ではなく、企業と外国人材の間に立つ「制度的な橋渡し役」として極めて重要な役割を果たします。


 

JAC加入にかかる費用と負担

 

JACへの加入には、複数の費用が発生します。これらの費用は、会員資格(正会員、正会員傘下、賛助会員)によって異なりますが、年間ベースで数万円から数十万円に及ぶこともあります。

会員資格費用 内訳
JAC正会員団体傘下の受入企業・個人 年会費:なし、受入負担金:1号特定技能外国人 12,500円/月
賛助会員(受入企業・個人) 年会費:24万円、受入負担金:1号特定技能外国人 12,500円/月
正会員(建設業者団体) 年会費:36万円

 

例えば、JACの年会費は基本的に1法人単位で発生し、受け入れ人数が増えれば増えるほど運営協力金も比例して増加します。

また、JACへの加入費用以外にも、以下の費用や負担が実質的なコストとして積み重なります。

  • CCUSへの登録費用
  • 教育・研修にかかる外部委託費
  • 日本語教材費
  • 生活支援担当者の人件費

さらに、制度運用のためには人的リソースの確保も必要です。

月次・四半期ごとの報告資料の作成や、定期的なモニタリング対応、技能確認の面談調整など、専門的な知識が必要な業務も多く、人事・総務部門だけでは対応しきれないこともあります。

これらの負担を軽減するために、登録支援機関や外部コンサルタントを活用する企業も増えています。

特に、初めての受け入れ企業は、外部の専門家と連携することで、制度運用をスムーズに進められる可能性が高くなります。

費用や負担がある一方で、制度に準拠することで監査リスクを回避し、安定的な人材確保が実現できるというメリットもあります。

制度の意義を理解し、「コスト」ではなく「未来への投資」と捉えることが大切です。


 

加入時のポイントと社内体制整備

 

JACへの加入をスムーズに進めるには、事前準備が非常に重要です。

  1. 対象業種の確認: まずは、自社が受け入れ対象業種に該当するかどうかを確認し、国土交通省のガイドラインやJACの加入要件を一つひとつクリアしていく必要があります。
  2. 必要書類の準備: 必要な提出書類には、会社概要、事業所の実態がわかる資料、労働条件通知書、受け入れ計画書、技能実習の履歴(技能実習からの移行者の場合)などが含まれます。これらはすべて、外国人材の雇用状況を客観的に説明できるものとして整理することが求められます。
  3. 社内受け入れ体制の整備: 外国人材の業務管理だけでなく、生活支援、教育支援、日本語指導といった日常サポートまで対応できる体制が必要です。具体的には、外国人材の担当者を明確にし、支援業務の役割分担を決めておくことが望ましいでしょう。
  4. 他部署との連携強化: 建設現場では、安全教育や技能管理が直結するため、現場責任者も制度の概要を理解しておく必要があります。社内研修の実施やマニュアル作成、多言語での対応ツール整備も進めましょう。

このように、JAC加入は単なる書類提出だけでなく、組織としての「受け入れ力」が問われるプロセスでもあります。段階的に体制を整えながら、実効性のある受け入れ計画を策定していくことが成功のカギとなります。


 

制度変更への備えと情報収集法

 

特定技能制度は、時代の変化や建設業界の課題に応じて、見直しや変更が行われることがあります。

例えば、近年では特定技能の対象作業種の追加や、在留期間の延長に関する議論、技能評価試験の内容改定などが実施・検討されています。

こうした制度変更に迅速に対応するためには、正確でタイムリーな情報収集が不可欠です。

  • 国土交通省公式サイトやJACポータルサイト: 最新の制度変更情報や、加入企業向けの通知、研修・説明会の案内が随時更新されています。
  • 業界団体(建設業協会、外国人材協議会など)の活用: メルマガや会報を購読することで、より実務に近い情報を得ることが可能です。
  • 専門家との連携: 制度に詳しい社会保険労務士や行政書士、外国人雇用の専門コンサルタントとも連携することで、自社の運用に即した助言を受けることができます。

社内においては、制度変更に応じて社内規定やマニュアルを随時アップデートし、現場・本社間での情報共有体制を整えることが求められます。突発的な変更に備え、柔軟な運用フローを整えておくことが、外国人材との信頼関係を築く上でも重要です。

変化の激しい制度環境下では、「情報を制する者が制度運用を制する」と言っても過言ではありません。常にアンテナを高く保ち、先を見据えた対応力が企業の競争力につながります。


特定技能制度を活用した外国人材の受け入れは、貴社の人手不足解消に大きく貢献する可能性を秘めています。

本記事が、JAC制度の理解とスムーズな受け入れ体制構築の一助となれば幸いです。

JACへの加入や特定技能外国人の受け入れに関して、さらに詳しく知りたい点や、個別の事例におけるご相談があれば、いつでもお気軽にご相談・お問い合わせください。

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